音声対話AIサービス「COET」ついておしえてください
音声や対話という分野で、言葉から新たな価値を生み出すという、我々のサービスをブランディングしたものがCOET(コエット)という名前になります。今回こちらにあるのがCOET Record Meetingです。打ち合わせの発言を記録し、自動で「文字起こし」ができるというサービスになっています。
「文字起こし」と「議事録」は違うものでしょうか?
「議事録」となると「打合せの内容を要約してまとめたもの」となります。一方で我々はテキスト化したところから、どのように会議の改革、生産性向上に使っていくのかという視点でまずは取り組んでいます。我々の社内には、自然言語処理を活用したサービスを検討するチームもいますので、将来的には会議メモの重要なポイントをまとめていく「要約」にも取り組んでいこうと考えています。
オフィスの会議室以外にも展開していくのでしょうか?
お客様の社内会議が今のところターゲットで会議室への設置は当然ですが、最近はワークスタイルの変革の流れもあり、サテライトオフィスであったり、コワーキングスペースなど、社内以外の打合せ場所にも設置していきたいと考えています。
ボイスレコーダーが使われてるような業務に関しても、このCOET Record Meetingを使うことで、後から音声だけで内容を追ってテキスト化するよりも、音声とテキストがセットになった形で追いかけるほうが圧倒的に効率が良いです。発言ごとの音声もそのポイントから聞けるので、最初から聞いて、確認したい箇所を探すなどの手間が省けるのです。
フェアリーデバイセズの技術のどんな点に着目されましたか?
特に「mimi®︎ XFE」(音声を解析する機能)です。声のする方向を特定し、話者を切り分けることができる。様々な雑音の入った音声をクリアにすることで、音声認識の精度を高めてくれる。我々のサービスインのタイミングでは、品質も精度もかなりのものでした。
音声を取り扱うという点では、やはり技術的に難易度が非常に高く、かなりの知識も必要とする分野ですが、フェアリーデバイセズの技術とノウハウを使用することで、高度な音声認識技術を意識することなくサービスの開発に集中できました。
さらにこの一台の中に、16個ものマイクを搭載したハードウェアで、音声認識のソフトウェアであるmimi® cloud API serviceと高度に連携しているため、開発の自由度が高く、開発自体を加速してくれ、今回のソリューションの立ち上げに成功しました。
フェアリーデバイセズなくしては、我々の会議改革を目指すサービスは立ち上がらなかったといえます。
音声集音という点では、他社製品も比較検討されたのですか?
他社製品ではマイクが1つ2つというものもありましたが、16chマイクで確実に集音する仕組みというのは他にないものだなと思いました。
COET Record Meetingの「簡単セットアップ」というコンセプトにおいては、この1台を置くだけで、発話者の方向を切り分けて集音できるという点は選択の大きなポイントでした。
会議室システムで「ピンマイク」や「個別マイク」を付けるようなものは、ほとんどが役員会議になり、通常の会議室にピンマイク含めた高価な会議システムを導入するのはやはり現実的ではないです。安価に会議室に置いておいて、誰もが利用できる状態にするには、この「1台置くだけ」という形がやはりいいのではないかと思います。個別のマイクの「ボタンを押してしゃべる」となるとやはり自然な発言では無くなってしまう。この円筒型であれば、自然とその存在すら気にならなくなります。
メモをとる必要もなく、マイクを意識する事もない。会議の中身に集中できるようになります。
COET Record Meetingの今後の展望を教えてください。
当社としては、「参加者がどれくらいの割合で発言しているのか」であったり、
「会議の進行が正しく行われているか」「会議の内容の納得度」などファシリテーションでお客様に何かご支援できないかと考えています。
他にもわれわれは「AIブレストスパーク」というサービスも立ち上げていて、自然言語処理をベースにした「アイデア発想」を支援するサービスなのですが、ブレスト中の音声を拾いながら、その発想を支援する仕組みと連携しながら何かできないか今検討している最中です。そういった新たなサービスもフェアリーデバイセズのハードとソフト、またその知見をを使えば実現可能となります。これからもフェアリーデバイセズさんには、我々のサービスがより良くなるように、培われた技術やノウハウを提供いただければと思っています。
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